色々ありすぎて
思い出せない事もあるし
何を話せばいいか分からないから、
内容が前後してしまうかも知れない
今思えば
何で行ったんだろう、と思う。
でもそれしか方法が見つからなかった
その日は
酒を一滴も飲まずに寝たので
いや、そのせいだけじゃないけど
朝の5時に目が覚めてしまった。
気分は最高に悪かった
できれば目が覚めない方がいい、
と思っていたかも知れない。
こんな時間に起きて
どうやって時間を潰せばいいのか、
暗い部屋の中で頭を抱えた。
しょうがないので洗濯をした。
春めいてきて、
そろそろ衣替えの時期なので
着ない服は処分しないといけないのだが
普段はそんな暇もないのでとりあえず諦めている。
ずっと、壁掛けに
コートをかけてある
あれから着ることもできなくて
かけっぱなしだ。
一昨年買ったものだし
デザインは古びてはいないけど
着る気にはなれなかった
触るとそれだけで色々思い出す
可能性もあった。
指定の時間まで
吐いて捨てるほど時間があったが
どうにかこうにか気を紛らわしながら
過ごしたように思う
できるだけ何も考えないように。
picture…
新幹線で約2時間半、
年が明けてからダイヤが改正されて
以前よりは少し早く着くようになった
長距離で新幹線を利用するのは
久しぶりだ。
東京駅に着くと、
すぐ環状線に乗り換える
土曜の昼過ぎの列車は、
驚くほど人が少なくて
本当に東京に居るのか自信がなくなる
大阪もそうだが、
東京は実に色んなタイプの人が
入り混じって歩いている。
そしてテリトリーが
切り取ったように
決まってる。
あるエリアにはその種の人間しか
集まらない、というような。
私が向っている所もそうだ
以前にも話した
ツタという、３０代前半の
ＭＣの言葉によって
私は決心した。
東京は２０歳になったばかりの頃、
前の仕事の都合で良く出張していたので
一部の地理には詳しいと思う。
行った事のない場所はからきし駄目だけど。
仕事をやめてからも
やはり大阪とも神戸とも違う
センスの良さと、
この都市の巨大さに惹かれ
貯金を切り崩して
何度も訪れた。
知らないクラブに単身で
踊りに行ったり、
酔いすぎが幸いして友達ができたり、
始発で帰る必要もなく
ただフラフラと
路上に座り込んだり
公園で休んだりしていた。
今となっては、
絶対出来ないことだと思う。
来週のKARTに来て、
と言われたのが
２月の最後だったのだが
仕事の区切りがつかず、
結局参加を翌々月のイベントに延ばした
KART。
盛んなナイトサイトの
ど真ん中にある有名な店だが、
行ったことがなかった。
何せ、整理券発行するほどの人足で
ゆったりした空間が好きな私にとっては
入り口を見るだけでやめておこうと
思わせる存在だった。
今日もきっと多いに違いない。
電車を降りても、
まだ時間がある。
一日が普段の１０倍の
ボリュームに感じられる。
もちろん気持ちの問題だけど
21時頃
日が暮れて、
買い物がてら出かけた
センター街も歩き尽くした
店に明かりが点ると
もう酒の力を借りたくなっている
自分に気付く。
しょうがなくKARTに
足を向ける。
まだ時間は早いので
並んでいる人も居ないだろう、
と踏んでいたのだが
店の前まで行って仰天した
この時間帯で
既に十数メートルの列が
出来ている
しゃがんで携帯をかけてる人、
彼氏にじゃれつきながら話ししてる子、
サングラス、シルバーブレス、キャスケット帽。
間違いなくこのエリアの住人が
こんな早くから並んでいる。
私が知っていたKARTは
かなり様相を変えているようだ
中に入るのに軽く１時間はかかった
フライヤーを見る限りでは
ライブにhuvcoolは含まれていなかった
先月は出ていたようだが
今回は休みだ。
それでも月１のこのイベントは
だいたいのメンバーが集まるため、
一縷の望みに賭けてここまで来た。
内心では
来なかったらいいのに、と
思っている自分もいたり。
会えばどんな言葉を浴びせられるか
それとも無視されるか
何しに来たのかと笑われるか
想像が自分の中で広がり過ぎて、苦しかった
ツタが先に来てなかったら
かなりキツイ。
確たる理由を持って
ここに来たにも関わらず
早くも心根が揺らいでいる
でも伝えたいし
聞きたい。
本当の事を。
逃げ出したくなるくらい
溢れかえったフロアに
苦しい気持ちのまま、投入されるように
押されながら入っていった
つづく
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